ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK
開廊時間|火〜土 11:00–19:00 (土 13:00–14:00 CLOSED)
休廊日|日・月・祝日
※4/29(水・祝)〜5/6(水・祝)はGWのため休廊
このたびAkio Nagasawa Gallery Ginzaでは、森山大道個展「ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK」を開催いたします。
本展のタイトルは、1974年に開催された《森山大道プリンティング・ショー》で制作されたセルフパブリッシングの写真集『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』に由来しています。
このプリンティング・ショーは、1971年に森山がニューヨーク滞在中に撮影したプリントをコピーし、その場で製本して即売するという、現代の“ZINE”のような形式で行われた、当時としては極めて実験的なプロジェクトでした。そこで制作された『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』は、“幻のコピーブック”として知られ、写真集史においても特異な存在となっています。
2013年にはAkio Nagasawa Publishingより同名写真集の復刻版が刊行され(現在残部僅少)、さらに2025年には、このプリンティング・ショーの精神を現代に発展させた企画として、ニューヨークのギャラリーにて来場者がプリントをコピーし、その場で製本して写真集を制作する参加型ワークショップが開催されました。
本展では、この「ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK」シリーズよりオリジナルプリントを展示いたします。
また、本展開催にあわせてAkio Nagasawa Publishingより刊行された『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』(新装版)も販売いたします。
本書には、オリジナル版には収録されていなかったコンタクトシートが多数追加されています。
展覧会と写真集を通して、森山大道が捉えた“1971年のニューヨーク”をぜひご体感ください。
僕の大好きな街ニューヨーク、もしかしたら東京より少しばかり好きなのかも知れません。たった一度しか行ったことがないけれども、僕には世界の中にあるニューヨークというのではなくて、ニューヨークこそが世界なのだというわけです。たしかに、コンクリートと、スティールと、ガラスと、そして雑多な人々のルツボなのですが、どこかにいい知れぬやさしさを、かなしみを、ひめています。そして、そのやさしさとかなしみは、僕の内部で、他に類をみないかたちで在りつづけているので、時おり恋人を想うようにニューヨークの灯を想うわけです。僕はひどい飛行機恐怖症なので、行きたくなってもすぐにすっ飛んで行けないのがとても残念なのですが、以前に行ったときに、ハーフサイズ・カメラでパチパチ撮った1500コマの写真が、ほとんどどこにも出さずにしまってあり、一度、それらの写真を、恋人のアルバムを作るように作ってみたいと思っていたところ、今度シミズ画廊でそのアルバム制作の場を提供してもらえたので、やっと念願がかなうわけです。僕が日頃、近くて遠い思いでいつもいらだっている東京を此岸、つまり〈こちら側の国〉だとすると、ニューヨークは僕にとっては遠くて近い彼岸、すなわち《もう一つの国》だと、いつも考えているのです。
-森山大道(『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』、1974年)
アーティスト
森山大道
Daido MORIYAMA
1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て1964年に独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、1967年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。1968-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現代美術財団で個展を開催するなど世界的評価も高く、2012年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。2012年、ウィリアム・クラインとの二人展「William Klein + Daido Moriyama」がロンドンのテート・モダンで開催され、2人の競演は世界を席巻した。2016年、パリ・カルティエ現代美術財団にて2度目の個展「DAIDO TOKYO」展を開催。2018年、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」が授与された。2019年、ハッセルブラッド財団国際写真賞受賞。
2021年、パリのMEP(ヨーロッパ写真美術館)にて東松照明との二人展「Tokyo: 森山大道+東松照明」を開催。2022年、アムステルダムやローマ、サンパウロ、北京で個展を開催するなど、現在も精力的に活動を行っている。
出版物

ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK(新装版)
シルクスクリーン刷表紙・手製本シリーズの最新刊。
《もう一つの国》ニューヨーク。
1974年、プリンティングショーにて森山大道がセルフパブリッシングとして制作した、幻のコピーブックの新装版。
2013年にAkio Nagasawa Publishingより刊行した『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』(復刻版)に続き、本書ではこれまで未収録であったコンタクトシートを多数追加収録しています。
※2026年4月8日〜5月30日、 Akio Nagasawa Gallery Ginzaにて、森山大道個展「ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK」開催。ぜひこちらもあわせてご高覧ください。
僕の大好きな街ニューヨーク、もしかしたら東京より少しばかり好きなのかも知れません。たった一度しか行ったことがないけれども、僕には世界の中にあるニューヨークというのではなくて、ニューヨークこそが世界なのだというわけです。たしかに、コンクリートと、スティールと、ガラスと、そして雑多な人々のルツボなのですが、どこかにいい知れぬやさしさを、かなしみを、ひめています。そして、そのやさしさとかなしみは、僕の内部で、他に類をみないかたちで在りつづけているので、時おり恋人を想うようにニューヨークの灯を想うわけです。僕はひどい飛行機恐怖症なので、行きたくなってもすぐにすっ飛んで行けないのがとても残念なのですが、以前に行ったときに、ハーフサイズ・カメラでパチパチ撮った1500コマの写真が、ほとんどどこにも出さずにしまってあり、一度、それらの写真を、恋人のアルバムを作るように作ってみたいと思っていたところ、今度シミズ画廊でそのアルバム制作の場を提供してもらえたので、やっと念願がかなうわけです。僕が日頃、近くて遠い思いでいつもいらだっている東京を此岸、つまり〈こちら側の国〉だとすると、ニューヨークは僕にとっては遠くて近い彼岸、すなわち《もう一つの国》だと、いつも考えているのです。
-森山大道(『ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK』、1974年)
































